自分と他者を隔てる境界線について
── こころの安全地帯を見つめる

ほんわか倶楽部の「そっと こころの聴き旅」をご一緒いただき、ありがとうございます。
まずは、この「こころの聴き旅」のこれまでのお便り一覧を、いつでもご覧いただける場所のご案内です。
日々の生活の中でふと立ち止まったときや、静かな時間が訪れたときに、心の中の声をたどり直すためのやさしい灯火となるようにまとめています。









前回の便りでは、"自分に優しくなるための言葉と感覚"について触れました。
今回は、その延長線上にある「自分と他者を隔てる境界線」について、一緒に考えていきましょう。
境界線とは?
境界線とは、わたしたちのこころや体が、「ここからは自分」「ここからは他者」と感じる場所や感覚のことです。
たとえば、知らない人が急に近づくと、不快に感じるときがありますよね。
これは、物理的な距離としての境界線の一例です。
こころの境界線は目には見えませんが、似たように感じる"安心できる距離"や"守られている感覚"として存在しています。









境界線があいまいだとどうなる?
境界線がぼやけると、他者の感情や要求を無理に受け入れてしまい、疲れやすくなったり、自分の気持ちがわからなくなったりする場合があります。
例えば、職場や家庭で「NO」と言いにくく、いつも自分を後回しにしてしまう…
そんな経験はありませんか?
このような状態が続くと、こころの疲労や不安感、時には身体の不調にもつながります。









境界線を感じるための小さなワーク
いまから、簡単なワークを試してみましょう。
静かな場所で目を閉じて、ゆっくりと呼吸を整えます。
- 体の内側に意識を向け、安心できる場所、守られていると感じる場所を探してみてください。
- そこに手をそっとあてて、「ここはわたしの安全地帯」と心の中で伝えます。
- 他者との距離感をイメージし、どこで「わたし」と「あなた」の境界があるのか、感じてみます。
- 境界線がはっきりしないと感じたら、「ゆっくり、ここに境界線を引いてもいいよ」と優しく自分に言い聞かせてください。
- 最後に深呼吸をし、「わたしのこころは、ここにある」と自分を感じ取ります。









こんなとき、境界線を意識してみて
- 誰かの感情や言葉に振り回されてしまうとき
- 頑張りすぎて、疲れているとき
- 自分の気持ちがわからなくなったとき
そんなときに、このワークを思い出し、自分の境界線に意識を向けるところから、少しずつこころが安定していきましたら、とても嬉しいです。









自分への優しい問いかけ
境界線を感じるのが難しいときは、以下の問いかけを、ゆっくり味わってみていただけるでしょうか?
- 「今のわたしは、どこまでが、わたしのこころの場所だろう?」
- 「どんなときに、自分の境界線があいまいになりやすいだろう?」
- 「今、わたしは自分のこころを守れているかな?」
- 「もし、守れていないなら、どんな優しい言葉をかけてあげたい?」
- 「境界線を守ることは、わたしにとって、どんな意味があるだろう?」
これらの問いは、答えを急がず、ただ感じる佇みを大切にしていただきましたら幸いです。









追伸
境界線は固定されたものではなく、状況や気持ちによって柔軟に変わっていきます。
だからこそ、日々のセルフケアの中で、自分の境界線を感じ、優しく見守ることがとても大切なのです。
ゆっくりと、焦らずに …。
こころの安全地帯を見つめ、あなた自身の居場所を育んでいきましょう。
次回は、「境界線と他者との関係性」について、さらに深めていきます。
それでは、またお便りしますね。
今日も、こころにやさしい灯がともりますように ──











もし、よろしければ…
今回の記事を読んで、心に生まれたものを、お手すきの際に教えていただけませんか?
一度ゆっくりと深呼吸をしてから…
ご自身のペースで、心に浮かんだ感じを、少しずつでもお聴かせいただけたら嬉しいです。
いただいたお声は、毎回、隅々まで目を通して、これからの発信や対話を、より深く豊かにしていくための大切な糧として活用させていただきます。


ご精読いただき、誠に有り難うございます。
Despair 傾聴デザイナー/本質追求型・密接派クリエイター
(Despair: 絶望 失望 落胆 失意 自暴自棄 憂鬱など …)
絶望もまた、声を持っている。
マイノリティとマジョリティの狭間で揺れながら生きてきた人生のなかで、「声にならない声」に静かに耳を傾ける旅を、心の底から選びました。
「きれいごと」の言葉がナイフのように刺さる痛みを知っているからこそ、安易なアドバイスではない、心の深みに降りていく関わり(Deep Listening)を大切にしています。
2016年、真摯な傾聴の場「ほんわか倶楽部」を創設。
心の深みに寄り添う傾聴セラピーに、一歩でも近づきたくて、試行錯誤の日々を重ねています。



