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「ポジティブ思考」の落とし穴

自分が最近、気持ちがザワザワとしたり、なんだか、やり場がないと感じている場合、ポジティブ思考に囚われ過ぎていないか、見直してみるのも良いかもしれません。

ネガティブ思考を全く除去するというのは、ときにキケンなことでもあります。

極端な言い方をすれば「私はツイているから交通事故になんか、絶対に遭わない」などと思い込んで、車が行き交う道路の真ん中を歩いていたとしたら、どうでしょう?プラス思考の危険性

危なくて仕方ありませんし、多くの方に迷惑をかけてしまいます。

妄信する、というのは、例えば、このようなことではないでしょうか?
ちゃんと歩道を歩いて、信号を守って歩かなければなりません。

ネガティブに不安になること自体は、悪いことではないと思います。不安は心のバロメーターとも言われます。

◆ 不安になるには、何かしら理由があるはず

不安になるから、色々なことを考えて、適切な行動をとろうとすることが出来ます。

ただし、「過ぎたるは及ばざるが如し」という格言もあるように、不安にとらわれ過ぎて、あまりにも慎重になり過ぎるのも考えものでしょう。

だからといって、妄想にとらわれて倒せもしない風車に激突していったドン・キホーテのような生き方をしても、生きていけなくなります。

バランスが必要だと思うのですが、無理にポジティブに思い込もうとするのは、自分の心に嘘をつこうとしていることではないでしょうか。

◆ 誰も自分の心には嘘をつけない

強引に自分の心を押し込めようとし続けるほどに、ジレンマが生じてストレスとなっていきます。
しまいには、心の感性がぼやけてしまうかもしれません。

心や思考のレンズが曇ってしまい焦点も合わなくなってきて、いつも何かチガウ・・・という不快な違和感がともなった日々は、本当の幸せに向かっていく状態ではないでしょう。

本当は自分がどう感じていたのか、どうしたかったのかすら、よく分からなくなってきたとしたら、自分の人生を生きようとしているとは言えないのではないでしょうか。

ですが、心は常に本当の声を挙げてきます。
どんなにフタをしようとしても湧き上がってきます。
その声が自分自身です。

聴かないと苦しくなっていき逃げ道のないストレスとなって、弊害が強くなってしまいます。

私は、本当のポジティブ思考とは、マイナスと思える要因も目をそらさず、きちんと踏まえていってこそのものだと感じます。

どこかで言われている他人からの言葉や思考の型に、” 強引に ” 自分をはめ込もうとすることではないのではないでしょうか。

その反対に、” 強引 “にではなく、胸にストンと腑に落ちて、自ら喜んで望んで習慣化させていっているなら、そこにウソや欺瞞(ぎまん)、演出すらもない自然なことのように思います。

「ポジティブ思考」って、無理に思い込もうとするものではないと思いますし、表面だけを観て評するものでもないと思います。

心が壊れるそもそも、自らの心の声のほうが受け売りの言葉より強いわけですから、強引にはめ込もうとしても上手くはいきません。

自分自身にマッチしていなければ軋み(きしみ)が生じてきます。

無理して頑張って、一時的にはできたとしても、長い年月に渡っては続くものではありません。

そうして、「結局、出来なかった」などと思い込み、自信がぐらついたり、自分を責めてしまっていないでしょうか・・・。

このことは、何も自分を責めることではなく、自分とはミスマッチであった、それだけのことではないでしょうか。

自分とマッチしているのなら、無理に思い込もうとしなくても学んだ時に自分の習慣にできるでしょうが、真剣に取り組み続けても出来なかったというのはミスマッチだったということです。

気づきを得たようで、理解までには至っていなくて思い込もうとしていたまでというかもしれません。

すぐに理解できることばかりではないでしょうから、そのようなプロセスもあるとしても、その挙句、自らの心の声すらかすれてしまっては、逆効果です。

良い影響を受けようとして頑張ってきたことが、逆効果になってしまっているとしたら、実にもったいないことです。

◆ 自分を伸ばしたい

せっかく、自分自身の可能性を伸ばそうとするアクションなら、伸ばしたいものです。
ただ、“自分の可能性”ですから、他人から言われたことが、必ずしも当てはまるわけではありません。

自らのネガティブな感情とも向き合ってこそ、その先に、本当に自分に合ったポジティブさが見い出せる、私はそう思っています。それでこそ、ポジティブ思考について学んだことも活かされてくるのではないでしょうか。

ポジティブでなければ” ならない “、ネガティブはダメだ、という、通り一辺倒の決めつけではなく、どちらも必要なのです。
つまり、ポジティブであっては” いけない “ということでもありません。

ただ、強引にどちらかに凝り固まるものではなく、内心で揺れていても良いと思うのです。
外部サイトですが『ネガティブなのに成功する「防衛的悲観主義」』というものもあります。

胸の中がグルグル

ネガティブは後ろ向きとも言えますが、前ばかり向いているのではなく、時には後ろを振り返ってみることも大切ですし、後ろばかり向いていては前に進めません。

心が揺れ動いていて、どうしたら良いか分からなくなってくる時、何だか、ドキドキ・そわそわして落ち着かなくなるかもしれません。

そんな時でも、お気軽にお声がけいただければと思います。
揺れ動く心境を肯定的にお聴きいたします。

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● むらた つとむ ●

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